1.システムの概要

認定こども園保育業務支援システム『桜』は、認定こども園において日常的に発生する「登園」、「欠席」、「給食」、「お帰り」というデータを簡易な方法で入力し、収集したデータを元に「出席簿」の作成や、月次の処理として園児別に「給食回数」や「預かり回数」などの集計結果を提供するシステムです。

同時に「園日誌」や「クラス日誌」、「園児指導要録」、「園児成長の記録」などの文書情報もまとめて管理し、必要に応じて閲覧、印刷が可能になっています。

機能としては他にも業務全般を支援する「クラス編成」、「バスコース運行予定表」、タイムカードレコーダーと連動した「職員勤務時間集計」などの機能を提供しています。これらのデータは内部で互いに連動し、例えばバスコース名簿と登園・お帰りの入力が連動する事で、通園バス利用園児については自動で登園・お帰りの処理が行われます。更に職員の勤務時間と園児の在園時間を突き合わせる事で、職員配置の適正を見る資料も作成できます。

以上のシステムは栃木県足利市に有ります幼稚園様が、認定こども園に移行する前年から運用を始め、各種要望を取り入れ、社会情勢の変化にマッチさせながら作成した物です。従いましてこのシステムが「認定こども園」の業務支援に有効でありかつ、省力化に効果がある事は実績として証明されています。

当システムは、近年流行りのインターネット上でサービスを行うクラウドタイプのデータベースシステムでは無いという点もまた大きな特徴です。クラウドタイプのシステムのようにインターネット環境が必須となるシステムでは、家庭に持ち帰り仕事をするなどの労働規約違反が発生し、園としてのコンプライアンス違反を追求される事になります。また良く言われるようにアカウントやパスワードの流出により「意図しない場所でシステムを使われてしまう」という危険も付きまといます。「家でも仕事が出来ます」「何処でもデータが見られます」というメリットの裏には園の存続にも関わる大きな危険が存在している事にご注意ください。

『桜』はインターネットを利用できるごく普通のWindows10パソコンで動作し、『桜』自身もインターネットの通信技術を利用しておりますから、必要があればいつでもインターネットを介して外部から接続する事が出来ます。しかし、そのような接続を利用する事は通常のこども園様では必要とされる場面は無いようです。

認定こども園保育業務支援システム『桜』には、保育現場に合わせて開発されたシステムらしく他にも様々な気の利いた機能があります。それらすべてを説明する事は出来ませんが続くご案内にて少しでもイメージを浮かべていただければと思います。

株式会社ブレインネット

代表取締役 宮内博也

2.システムの構成例

『桜』はWindows7~10までの各OSで動作し、スタンドアロン構成(PC1台での運用)からネットワーク上でデータを共有する連携システム構成まで様々な形態で運用できます。更にデータベースをAWSやAzure上で稼働させる事でクラウド同様の運用も可能です。

 

① 単独システム

1台のPCにデータベースとアプリケーションをインストールします。一般的で購入可能なPCで十分なパフォーマンスを発揮できます。

 

② 連携システム構成

1台のPCにインストールしたデータベースをネットワーク経由で共用します。データベースはノート型PCにもインストール可能ですが、比較的長時間稼働させる為、クーリングの確かなデスクトップ機での運用を推奨します。

※ ネットワークの設定次第で外部からインターネットを経由した接続も可能な仕様になっています。(通常、外部からの接続は必要ありません)

3.推奨ハードウェア(最低実績から推奨構成まで)

『桜』はWindowsプログラムです。基本的にはWindows7~10が稼働する環境であれば動作します。またデータベースをインストールするPCの要件はSQL SERVERのインストール要件に準じます。

 

① 必須環境
  • Windows10が稼働するPCである事
  • ACCESS2010以上がインストールされている事(無償のRuntime版可)
  • データベースはSQL SERVER 2012 EXPRESS以降の同等品(無償)
② 推奨スペック
  • CPU:Core(TM) i5-8500T以上のCPU
  • HDD:SSD256GB以上
  • メモリ:4GB以上
③ 実績最小構成
  • CPU: Atom x5 Z8350
  • SSD:SSD128GB(eMMC)
  • メモリ:4GB
④ 推奨オプション
  • タッチパネル機能が利用できるかはハードウェアに依存します。タッチパネル以外のディスプレイの場合、マウスクリックで対応できます。

4.日常作業のイメージ

『桜』の運用は、大きく分けて3つのフェーズに別れます。このうち一般的に一番作業量が大きく、誤りが起きやすい日次の作業に対してタッチパネル操作を導入して運用の簡易化を図っています。

① 日次の作業
  • 登園時間、お帰り時間の記録
  • 欠席の記録
  • 給食の記録
  • 園日誌の記録
② 月次の作業
  • 出席簿、その他集計表の印刷
  • 成長の記録
  • バス運行予定表の作成
  • 認定の変更
  • 要録も定期的に登録してください。
③ 年次の作業
  • 要録の作成
  • 在園児の卒園・進級処理
  • 新入園児の登録
  • 職員入退職
  • クラス編成
  • 保育時間・預かり時間の見直し
  • バスコースの見直し
  • 園の「年間カレンダー」設定